vol.047ニューヨーク・ニューヨーク
♪パッパンパラパン
パッパンパラパン
パッパンパラパン パン
Start spreadin' the news,
I'm leavin' today
Iwant to be apart of it New York, New York ♪
そのニュースが知れ渡り始め、
俺は今日ここを去る。
俺はここにいたいんだ。
ニューヨーク、ニューヨーク
フランク・シナトラの名曲、ニューヨーク・ニューヨーク。
彼自身が最も好きな歌であることを認める不朽の名曲だ。
今年2月、約10年振りにニューヨークの街を訪れた。アンダーアーマーのニューヨークオフィス開設と経営会議に出席するためだ。初めてニューヨークを訪れたのは今手専務と二人で行った卒業旅行だった。街のエネルギーに圧倒された。
鳴り響くクラクション
信号など気にも留めない忙しい人々多くの観光客をも飲み込む多種多様な人種
そびえ立つビルディング100年以上前に作られた巨大な橋
街自体が圧倒的な光を放っていた。
ニュージャージーから見たニューヨークの夜景は、正に光の塊だった。
以来、23年。ニューヨークの発する巨大なエネルギーは陰りどころか、
世界中からエネルギーを吸収して更なる増幅を見せていた。
世界各地、日本の各都市をたくさん訪れてきたが、こんな不思議な街はここしかない。
大人になり、社会人となり、それなりに社会的な責任を負う立場となり、少しだけど... 自分たちの帰属する産業を考え、日本という国を考え、今まさに日本で生まれ育っている子供たちの将来を考え...
下り坂の経済状態をひた走る日本を考える。
経済だけが国家の価値ではない...
そんな安っぽい各論はホウキで掃いてしまいたくなるくらいに溜まりに溜まった国家の借金。
1000 兆円の借金を抱え、財政の半分以上を借金に頼り... 子供たちの未来はいったいいくらの税金を払わねばならないのだろうか。今の自分たちが満足した暮らしが出来ればいいのだろうか。
良くも悪くも、人も、街も、国も、エネルギーが不可欠だ。人間はエネルギーを発しながら進化を続け、地球の支配者となった。
進化を止めることは、自分たちの子孫の存在を認めないことと同じじゃないか。
ニューヨークの変わらない強烈なエネルギーと進化。
それを目の当たりにした。もはや僕は、ニューヨークってすごいなあ、アメリカってすごいなあ、と思っていた子供ではない。
リスクを恐れず、進化に向け、更なる発展に向け、人の尊厳を賭け、文明を広げてきた人類の先輩たち。その先輩達からバトンを受け、将来に繋ぐという大役を、しっかり果たせるだろうか。
憧れを、現実に。
リスクを恐れず、成長を目指す。
♪I want to wake up,
in the city that never sleeps
And find I'm king of the hill
Top of the heap♪
さあ、この街で目覚めよう。
眠らないこの街の中で。
そしたら俺はこの丘の王者さ。
この山の頂点で。