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社長コラム:PRESIDENT’S COLUMN

vol.003金持ち息子、貧乏息子?!

仮に、15歳になる自分の子供が頭を金髪に染めたら、あなたはどうするだろうか?

現代社会をひと言で表現するならば、僕は「多様化」という言葉を選ぶ。成熟した市場経済は人々の際限の無い欲望を一つ一つ「つまみあげて」は「カストマイズ」し、多様な「ビジネス」という最終型を作り出す。現代の子供達にとって、「ペンパル」や「ペンフレンド」「文通」「交換日記」という言葉に代表される「筆」ベースのコミュニケーションは最早その言葉すら存在し得ないのではないだろうか? 現代社会におけるコミュニケーションはその形を大きく変化させているだけでなく、「出合いサイト」での殺人事件や「メル友」同士の心中など、会ったことも無い人々同士の不幸を一瞬にして招いたりと、その「広がり」振りはとどまるところを知らない。もちろん、緊急災害時におけるワイヤレス通信がたくさんの人々の命を救ったりもしているだろうし、事実、僕自身もそれまで(携帯以前)は全く縁の無かった「110番」電話を(路上における怪我人や事故発見の際)かれこれ4-5回はダイヤルしている。文明社会における「多様化」の「功罪」はとても奥深く、表面的な是非論は空しいばかりで何ら意味をなさないであろう。


上記の如く「コミュニケーション」一つを例にとって見ても、全くもって「多様化」してきており、また個人個人のそれぞれの営みにも深く根付いてきている。人々が使うべき「時間」の行く先は様々な欲望や嗜好に基づき具現化され、商業化されていく。

先日、私の母校である法政大学第二高等学校に陣中見舞いに行った。母校へご挨拶などと、いっけん殊勝な行動に思えようが、行く先はモチロン「保健体育課」、つまりは営業活動の一環というわけである。OBではありながら「イチ出入り業者」である僕は保険体育課教員室の前に積まれた「Dome Corporation」のロゴ入りダンボール箱を見て静かにほくそえむ。保険体育課教員室は運動部の部室とあまり変わらないような独特な「勢い」と体育会的「規律」が充満する。特にその日は年に一度の「体育祭」の日、室内は大きな行事を終えた充実感に満ち溢れ、非常に爽やかな空気で一杯であった。


各先生方に一通り挨拶した後、アメリカンフットボール部の監督兼顧問の桑原先生(僕が現役時代は大学出たての新任体育教師でコーチであった)と色々と世間話をした。 「いやー、ホントいつ来てもここは活気がありますね。実際、最近は高校生の運動部離れが問題になっていますが、実際どうですか?」 と僕。そう、多様化している世の中では運動部のみならず、学校の課外活動に参加する生徒が激減しているという記事が新聞や雑誌を賑わしている。ドームは「スポーツによる人格形成」の可能性を民間から促進していくことを基本理念の一つとして設立された企業であり、その手の情報には非常に心が痛む。実際、僕なんかに言わせれば、続発している未成年者の犯罪の如きは「スポーツでしごかれれば、一発で解消だ!」なんて思ったりもしてしまう。実際、多様化している世の中ではあるが、多感な時期に、「肉体」「精神」「頭脳」「人間関係」という4つの側面から多角的に自己を鍛練できるのはスポーツをおいてないのでは、とすら思っている。また、そんな4つの側面は実社会に出たときに最も役に立つツールになり得るのである。しかししかし、桑原先生からでた言葉はある意味意外であった。 「うーん、すごいよ。体連(体育系運動部の俗称)の人気。全校生徒2,000人中、900人が体連に属しているよ。やっぱり、ウチは教育としてのスポーツにちゃんと力いれているからね。」  うーん、凄い。ある意味感動した。僕が通って頃、かれこれ15年ほど前になるのだが、「携帯」も「インターネット」も「プレステ」も存在してなかった頃と全く変わっていない「体連割合」である。で、そんな桑原先生との話が盛り上がりながら、今のスポーツ自体、ご多分にもれず「多様化」を遂げていることが理解できた。現代の若者にとってスポーツは違った意味で魅力的になってきている、というのだ。


世界規模で活躍でき、ややもすれば金髪女性(本当に下品ですみません、、、しかしながらこの辺も男子校の運動部員にとっても非常に大きな、、、時には最大にして唯一のインセンティブとなるのです...)に囲まれながら、赤いスポーツカーを乗り回し、プール付きの豪邸に住み、年収に至っては数億円を稼ぎ出す...。そんな夢みたいな事柄が、目の前の現実としてメディアを通じて毎日のように報道されているのである。僕らが育った時代はといえば、、、ヒーローは王貞治、田淵幸一、原辰徳、掛布雅之、北の湖、千代の富士、っていう感じだろうか。そう、彼等は紛れも無いスターであったが、全員が極めてドメスティックであり、またほとんどが優等生的なキャラクターのみを全面に押し出した型通りのヒーロー達であった。

今のヒーロー達は???
イチロー、新庄、佐々木、中田、稲本、小野等々であろうか。
イチローはなぜか昨年から無精髭を蓄えている。原選手が活躍していた頃のジャイアンツでは「髭」は禁止されていた。中田、稲本にいたっては「チャパツ」を通り越した完璧なる「金髪」だし、小野は最近坊主にこそしたが、ちょっと前まではチャパツのソバージュだった。がっちりピアスを開けている選手も数多い。ジャイアンツの高橋由伸選手のチャパツが禁止された事は記憶に新しいだろう。イチロー、新庄だってまだ20代、稲本、小野に至っては二十歳そこそこである。中田だってまだ24歳なのだ。そんな彼等を見て育つ、今の高校生アスリートにとって強制的な「坊主頭」や過分な「封建体質」は全く共感を得られないだろう。実力ある生徒はとっととプロへ行きたくなるはずだ。また、そんなアスリート高校生を子供に持つ親も、、、子供が「チャパツ」にしたって奨励は出来ないまでも、とがめる理由はないだろう。勉強していい大学を出たところで何が保証される訳ではない。むしろ自分で「切り拓く」逞しいまでの個性と主体性を育てるほうがよっぽど効果的であろう。現代社会では「成功」という形が華々しく多様化しているのだ。


そう、彼等は紛れもない人生の成功者であり、若者にとって人生の目標となり、夢となり、活力の原点になるのである。稲本選手の移籍記者会見、21歳の「若者」というにはあまりにも大人で、プロフェッショナルであった。自分の21歳の頃と比べてみると、、、自らが恥ずかしく思えてしまうのは、僕だけではないだろう。会見時、彼の両サイドを固めた「おじさん」が何となく滑稽に見えてしまったりするのも、あまりにも彼が輝いていたからに他ならない。スポーツにおいて、世界規模で「モマれる」と、人間的に大きく成長するっていういい例だ。(もちろん、変になってしまうってケースもあるにはある...。)あの会見を見て「いやあねえ、あんな頭にして。太郎、あんなふうになっちゃ絶対に駄目よ!」という母親はまずいないだろう。サッカーやっている息子を持つ母親なら誰でも「かっこいいわねえ、太郎、もっと頑張ってあんな風になりなさい!」って思うはずだ。そりゃそうだろう、カッコいいだけではない、しっかりした人格が形成できるだけでもない、ひょっとしたら「子の七光り」での「億万長者」だって十分ありうるのだ。「チチロー御殿」なんかがその典型であること、説明の余地はないだろう。


話は少しそれて、、、今は選挙運動が盛んだ。そんな中、最も聞く言葉は「構造改革」であろう。今回の選挙では初めて企業倒産や失業といった具体的な「痛み」を伴うこと、明言して戦っている政党がある。ただ、既に我々現代人は「痛み」を結構味わっている。たくぎん、山一證券、そごう、第一ホテル等々大型倒産は単なる新聞記事の話ではなく、実際の従業員たちの生活を根底からぶち壊している。倒産とは正に氷山の一角であり、「倒産未満」のスポットライトがまるで当らない「細かい痛み」は幅広い。リストラ、子会社出向、窓際部署への転籍、給料カットetc, etc... 「目標、ベアX%獲得!」などというお題目とともにサラリーが自然上昇していた僕のサラリーマン時代がなんともセピア色だ。「学生運動」「オイルショック」等と何ら変わらない「歴史の一ページ」という感すらある。それでも会社が潰れるよりはいい、でも、娘は残念ながら公立学校に行かせよう... 当時はお買い得だったマンション、今の価値は既に半分になっている、、、とても買い換えなんてできやしない... 俺の車、今回の車検、三回目だ... 等々、すでに味わっている「痛み」の種類もまた「多様」なのである。


僕が思うに;
他力本願で規格化された人間を生み出し、我慢を美徳として指導をしてきた近代の「教育」そのものが悪い。わが国において「欲しがりません、勝つまでは!」的な、儒教的背景に教育そのものが立脚している。モチロン、我慢は必要だ。でもこれからの教育には必要な我慢をロジカルに説明出来るだけの明確な理由の構築とそれをしっかり伝えるコミュニケーションスキルが不可欠だ。 これからは金髪奨励だ! ピアスだって開けろ開けろ! 大事なことはそんなことではない。クラスでトップだったヤツ、会社潰れて今は一家離散、、、クラスでビリだった俺、今は野球やってアメリカで大活躍、年俸10億円の3年契約! なんてことは十分にあり得るのが現代社会なのである。これは幻想ではなく、現実であることを認識しなくてはならないだろう。

安全な人生なんてどこにもない。外はバイ菌だらけだし、食べ物はどこでどんな加工がされているかは分からない。家にこもっていたって、学校に行っていたって、、いろんなリスクがあるのは皆、知っている。あー、怖い。


とにかく、子供達よ
型にはまるな!
でっかい夢をもて!
毎日激しく壁にぶち当たれ!


カッコなんか気にしない。通信簿なんてどうでもいい。
何でもできる! 自分に自信をもって、豪快に行ってみよう!


他人の批判はたやすい。ただ、昭和の「幻想」だけは追ってはいけない。幻想は幻想、今の世の中、安全な道などはどこにも存在しないのだ。そう、自分の実力が唯一の保険なのである。実力を貯えること、スポーツをやること、そして「金持ち息子」を産み出すこと! これが今週の言いたいこと!

さあ、今日も身体を動かそう、汗をかこう、新陳代謝しよう!
暑い熱い夏、自らを奮い立たせて今週も頑張りましょう!


PS 先週、日本を代表する中量級の総合格闘家である宇野薫選手と会食した。彼もまた、アマチュアレスリングから「プロ」の世界に身を投じたスリリングな若者だ。その勇敢なファイト振りからは想像できない謙虚さ、その一挙手一投足は正に礼儀正しく、また若者らしい清清しさにあふれ、ところどころにスポーツマンらしい意思の強さを感じとることができる「好青年」であった。厳しいながら、やりがいに溢れる「プロ」という世界にて闘う彼のような若者の未来に本当の「大輪の花」が咲くこと、願って止まない。スポーツにより心身を鍛えることの意義を改めて感じたひと時でした。

Ask your inner voice.

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